実習中、日常生活能力を評価する際、バーサルインデックスとFIMの使い分けをバイザーから注意されることがあります。
そこで、この記事ではバーサルインデックスとFIMの違いや使い方について、分かりやすく解説します。
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lucky
✔理学療法士25年目
✔専門学校教師
✔教員生活15年目
Barthel Indexの特徴
日常生活活動(ADL)のうち、 を評価する:
Barthel Indexは、個人の日常生活活動のうち、その人が最大能力を発揮して行える活動能力を評価します。
つまり、リハビリや動作テストなどで、最大限の能力を発揮して行える動作能力を評価する指標です。
FIMの特徴
日常生活活動(ADL)のうち、 を評価する:
FIMは、個人が実際に日常生活で行っている活動能力を総合的に評価します。
しているADLは、日常的に行っている動作であり、他の人の介助を必要とせずに自主的に行える動作を指します。
環境の影響や他の人の支援を受けずに行えるかどうかが重要な要素となります。
Barthel Indexとしては、「できるADL」の評価を行いますが、FIM(機能的自立度評価表)など他の指標と組み合わせて使用することが推奨されます。
両者を組み合わせることで、個人の能力や日常生活での自立度を総合的に評価することことができます。
ADLってなに?
ADL(日常生活動作)は、BADL(基本的日常生活動作)とIADL(手段的日常生活動作)の2つがあります。
BADL(基本的日常生活動作):
BADLは、基本的な日常生活活動(Activities of Daily Living)のことを指します。
個人が自己の身体的なケアや生存に必要な日常の動作を行う能力を指します。
ADLと言うと、BADLのことを指す場合がほとんどです。
BADLは一般的に身体的な機能や生活自立度の評価に使用されます。
- 服の着脱(Dressing)
- トイレの使用(Toileting)
- 入浴(Bathing)
- 食事(Feeding)
- 移動・移行(Transferring):ベッドからの起き上がりや椅子への座るなど
これらの活動は、個人の基本的な身体機能や自立度を評価するために重要です。
IADL(手段的日常生活動作):
IADLは、手段的な日常生活活動(Instrumental Activities of Daily Living)のことを指します。
個人がより複雑な日常生活の機能を遂行するために必要な能力を指します。
IADLは、個人の認知的な機能や社会的な参加度を評価するために使用されます。
- 電話の使用(Using the telephone)
- 買い物(Shopping)
- 調理(Meal preparation)
- 家事(Housekeeping)
- 薬の管理(Medication management)
- 交通手段の利用(Using transportation)
これらの活動は、個人が独立し生活、社会的な活動や自己管理を行う上で重要な能力です。
できるADLってなに?
できるADLとして評価される動作は、個人が最大限の能力を発揮して行える日常生活活動(Activities of Daily Living, ADL)のことを指します。
これは、リハビリや練習の中で個人が行える動作や、その人の能力の最大限を引き出した状態での動作を含みます。
個別の動作能力テストやリハビリの練習に基づいて評価されます。
例えば、物をつかむ、歩行する、入浴する、服を着替えるなどの動作が含まれます。
これらの動作は、個人の最大限の能力やリハビリの成果を評価するために重要です。
しているADLってなに?
しているADLは、実際の日常生活の中で個人が自立して行っている動作能力を指します。
これは他の人の介助を必要とせずに個人が自主的に行える動作を含みます。
したがって、しているADLは、リアルな生活環境での実際の動作能力を反映しています。
しているADLとして評価される動作は、実際の日常生活の中で個人が行っている動作です。
例えば、自分で食事を摂る、自己排尿・排便を行う、自分で入浴や身体の清潔を保つ、自分で服を着替えるなどの動作が含まれます。
これらの動作は、個人の自立度や日常生活での支援ニーズを評価するために重要です。
まとめ
Barthel IndexとFIMの組み合わせによる評価は、日常生活での個人の動作能力や自立度を評価するために重要です。
それぞれが持つ特徴と役割を理解し、適切な評価の方法を選択することで、個人のケアやリハビリテーションプログラムの効果的な設計に役立てることができます。