腱反射検査
反射とは?
特定の刺激に対する反応として、意識されることなく起きるものです。
EX:熱いと手を引っ込めるなど。意識的にやってないものです。
反射には、大きく2つあります。
:筋骨格にでるもので、熱いものを触って手を引っ込めるなど。
腱反射(深部反射)、表在反射などがあります。
②内臓反射:自律神経系の 唾液が出る、胃酸がでるなど
表在反射
表在反射とは、皮膚や粘膜に刺激を加えると、筋が収縮する反射を指す。
腹壁反射:腹部の周囲をなでると、腹壁の筋が収縮して臍が刺激された側に動く。
中枢神経系病変のレベルを判断するのに役立ちます。
角膜反射:綿棒で角膜に触れると目が閉じる。
この反射は、三叉神経(V)または顔面神経(VII)のいずれかの神経が末梢で
損傷すると、角膜の瞬目回路が中断されることを知るのに役立ちます。
反射瞬目とは:音刺激,バランスを崩した時などに反射的に眼瞼が閉じる反応である。
くしゃみ反射:鼻の粘膜をこよりなどでくすぐるとくしゃみが出る。
咽頭反射:咽頭後壁の粘膜を強く押すと吐き気を起こす。
足底反射:足の裏をこすると、母趾が屈曲する。
など。
消失か、減退している場合:皮質脊髄路か、末梢神経の障害
亢進はほぼ見られない
腱反射検査の仕方は?
ハンマーで腱に刺激を与えることで反射がおこる程度を確認する検査方法です。
異常な反応がある場合は、可能性があります。
リハビリでは、体性反射を確認します。
①刺激 ②中枢で処理 ③効果器 で反応がでます。
(①②③を合わせて反射弓といいます)
病的な意義は?
深部腱反射
深部腱反射(膝蓋腱反射、アキレス腱反射など)の亢進、低下を確認する評価法です。
反射の出方に個人差があるため、左右差や他の部位の反射の出方が確認しましょう。
深部腱反射はどこを見るのか?
①左右差の確認
②左右差があった場合錘体路障害を疑う
③障害されている髄節部位の確認
なんで腱反射が亢進するの?
腱反射は通常は上位運動系(錐体路)から抑制されています。
錐体路に障害があり、抑制が無くなると反射が亢進します。
深部腱反射の
亢進:皮質脊髄路の障害が疑われる
消失:反射弓 末梢神経が疑われる
なぜ、腱反射で正常な腱反射が出るのか?
反射は随意収縮で制御されています。
中枢性の抑制がかかります、皮質脊髄路が抑制がかかるためです。
そのため、刺激に対してちょうどいいぐらいの反射が出る。
随意反射は原始反射など抑制できなくなるため亢進します。
腱反射の段階づけは?
消失(-):収縮なし
減弱(±):低下しているが、まだ見られる
正常(+):正常
やや亢進(++):腱反射は亢進,筋腱移行部は-。
亢進(+++):腱反射・筋腱移行部で叩打刺激で亢進する。クローヌスは-。
著明な亢進(++++):腱反射・筋腱移行部・筋腹中央部での反射が亢進。
クローヌスも出現し,明らかに異常である。
1回の刺激で繰り返し筋肉が収縮します
アプローチ法
中枢性の場合
中枢性の場合、随意収縮によって。原始反射・病的反射を抑制できればいい。
中枢性の場合は、随意収縮がうまくできない。
麻痺側は原始反射で制御することが問題。体を制御できないことが問題です。
では、アプローチはどうすればいいだろうか?
体の制御を随意的に制御できていないから、原始反射・病的反射で制御しています。
随意性で制御できないため、原始反射で制御しなくてはいけないことが問題となっています。
繰り返し原始反射出すことで随意性出てきます。
原始反射を繰り返し出すことで筋が促通される、また、随意性が向上されます。
それによって姿勢制御、体の制御が出来てくると原始反射が抑制、統合されてきます。
末梢性の場合
神経損傷の場合は、損傷の回復を待つ
絞扼してる場合、絞扼しているところをリリースする
筋肉の間、隙間から神経が出てくるところは絞扼しやすい。そこをリリースしてあげる
どうやってリリースをしたらいいのか?
絞扼しているところを見るためには、組織の可動性を見ることから始めましょう。
絞扼しているところは、筋肉、結合組織の可動性の低下、動きが悪いです。
両側の可動域を見てみましょう。可動性が悪いところを見つけたら、
まず、皮膚を動かして可動性を確認、左右触ってみる。可動性が悪いところを軽くつまむ。
つまんだところの硬さが柔らかくなったら、軽くゆすることで絞扼をとれます。